夏の薬局、親子でにぎやかです


夏の薬局、親子で水剤の説明を聞く

少し間が空いてしまいました。

書きたいことはいろいろあるのですが、いざ書こうとすると、どこまで書いていいものか迷ってしまうこともありまして。

今日は、最近の薬局でよく聞く話を、ぼちぼちと書いてみます。

夏の薬局、親子でにぎやかです。

胃腸炎。 手足口病。 ヘルパンギーナ。

このあたりの名前を、薬局でもよく耳にする季節になりました。

もちろん病名はそれぞれ違います。 熱が出る、のどが痛い、口の中にぶつぶつができる、お腹をこわす、吐いてしまう。 症状の出方も、お子さんによっていろいろです。

でも、薬局でお話を聞いていると、おうちで困ることはわりと似ています。

食べられない。 飲めない。 機嫌が悪い。 眠れない。 親もへとへと。

特に、下痢や嘔吐があるとき、口の中が痛いときは、水分をどうやってとるかが大事になります。

「飲ませなきゃ」と思うと、ついコップで何口か飲ませたくなるのですが、吐き気があるときに一度にたくさん入ると、また吐いてしまうことがあります。

そんなときは、ほんとうに少しずつ。

スプーン1杯。 ひと口。 数分おいて、またひと口。

経口補水液を少しずつ使うのも、ひとつの方法です。 下痢や嘔吐のときは、水分だけでなく塩分なども一緒に失われるので、「水だけをたくさん」より、体に入りやすい形のものが向いていることがあります。

ただ、経口補水液は味が苦手なお子さんもいます。 口内炎がしみて、飲むのを嫌がることもあります。

そういうときに、薬局でお話しすることがあるのが、小さな氷のかけらです。

大きな氷を口に入れると危ないので、本当に小さく。 飲み込んでしまうような形ではなく、歯ぐきの外側、ほっぺた側に少し置くような感じです。

冷たさで口の中の痛みが少し楽になることもありますし、じわじわ溶けるので、一気に飲むより負担が少ないことがあります。

「飲ませる」というより、「口の中で少しずつ水分を増やす」くらいの感覚です。

もちろん、これで何とかしなければいけない、という話ではありません。

ぐったりしている。 おしっこが少ない。 泣いても涙が出ない。 水分をとってもすぐ吐いてしまう。 顔色が悪い。 呼びかけへの反応がいつもと違う。

そういうときは、早めに小児科や救急相談につなげたほうがいいです。 夜間や休日で迷うときは、こども医療電話相談の #8000 もあります。

薬局でできることは、病気を治すことそのものではないかもしれません。 でも、薬をお渡しするときに、

「飲めていますか」 「おしっこは出ていますか」 「口の中、痛そうですか」 「何なら口にできそうですか」

と、少しだけ一緒に考えることはできます。

お子さんがしんどいときは、親御さんもだいたいしんどいです。 眠れていないし、食べられていないし、心配でずっと気を張っている。

薬局のカウンター越しに、そういう疲れが少し見えることがあります。

「これくらいで聞いていいのかな」と思うようなことでも、聞いてもらって大丈夫です。 薬のことでも、水分のことでも、飲ませ方のことでも。

こちらも、できる範囲で一緒に考えます。

そんなふうに薬局では「少しずつで大丈夫です」とお伝えしているのに、自分の生活になると、少しずつ整えることさえ難しい日があります。

家のことや手続きのことが重なると、気づいたら気持ちが削れていて、ブログからも少し離れていました。

でも、これもまた、少しずつ。

スプーン1杯の水分みたいに、いきなり元気いっぱいには戻れなくても。 また、ぼちぼち書いていけたらと思います。